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と推理し、ニッタンはオーエスジーの考えそうなことを推測します。この“相手の腹を読む”ことにこの番組の面白さがあります。したがって、材料もわからぬままに、穴を開けたも同然といいたいほど、残すところ首の皮一枚ほどまで穴を開けることができた、大沢氏らが渾身の力を振り絞り開発した工具は素晴らしい工具だったといえましょう。ダイヤモンドは地球上の物質の中で一番硬いとされていますが、反面、熱に弱いという弱点があることは、前回放送後に弊社ブログ「ほこ×たて緊急解説」でも掲載しました。加工中の高熱は、ダイヤモンドの硬さを失わせるうえ、およそ800℃で炭化するといわれています。金属加工は通常、材料の特性に合わせて加工条件を決めます。材料に合わせて最適な切削工具や工作機械、チャック等を用意し、加工に挑みます。材料も分からぬまま憶測で合致する加工条件を見つけ出すのは“宝くじを当てる”ようなものです。私は日本製造業の強みの真髄を「切る」、「磨く」、「穴をあける」、「削る」だと思っています。様々な加工技術、加工方法の中でも最も重要な切削加工ですが、日々、難削材・新素材との闘いであるといっても過言ではありません。この闘いは産業発展の原動力だと感じています。現在の加工技術は、工作機械はもちろんのこと切削工具の母材・コーティング・刃形設計などの技術開発により大きく進展しています。今後も新しい材料の特性を的確に把握しながら、工作機械、切削工具、ツーリング、CAD/CAM、その他周辺技術の開発が進んでいくことに違いありません。スタートから45分ほど経過したところ、切削油の補給をしました。機械はまだ止まりません。不気味に動き続けています。もうそろそろ穴が開きそうな時間に突入しました。前回の対決では、約13分を過ぎたころに材料が割れ、工具は砥粒も消滅し、丸坊主になっていました。今回はそのことを踏まえ、オーエスジーは目詰まりを防止するため、砥粒サイズを#40から#20へと大きくしました。工具皮膜の耐久性を高めるため、めっきも多層化しています。これにより摩耗の進行が抑制され、前回の『クロスエンドドリル』よりも工具寿命を伸ばすことができたようです。午後4時31分(←私の時計で)――――。機械は止まりました。午後3時5分にスタートしていますので、およそ1時間26分をかけた加工が終わりました。長い時間でした。今回は2度目の対決です。ひょっとしたらニッタンは得意とするサーメットや超硬合金などの硬い材料ではなくて、粘り気のあるブツを持参することだってあり得ます。私がニッタン中川内氏だったら意地の悪いことを考え、2度目の今回は、切り屑が刃先に溶着して工具をクタバらせるような、粘りのあるイヤラシイ材料を持参することでしょう。ところで申し上げたいことがひとつあります。わけのわからぬ超難削材に対し、加工条件を合わさぬまま、ここまで穴を開けるなど通常では考えにくいということです。冒頭でも述べましたが、切削加工の場合、被削材の特性に合わせて加工条件を決めます。もっと言うなら材料に合わせた設備の総合力で加工をするものなのです。加工は簡単にできるものではありません。スクリーンが白っぽく映るので、よく見えないけれど、テーブル部に薄っすら溜まった切削油に黒いものが浮いていることを確認しました。この黒いものの正体は、おそらく加工熱にやられた炭化したダイヤモンド砥粒でしょう。クーラントに勢いがなくなったのは、菊の蕾のような工具形状になんらかの変化があったものだと感じました。一方、ニッタンが生み出す材料は、今後も様々な産業において大きな力となると確信しました。有能な開発者である中川内氏の今後の活躍がとても楽しみです。きっと世界中の産業に新たな可能性を拓いていくことでしょう。ところが、補給をしてしばらく経った頃でしょうか、クーラントの色に変化が見られました。テーブル部に薄っすら溜まっている切削油が一瞬だけ蝋燭の炎のようにユラユラと妙に明るくなるのです。研削に近い加工ですので今まで見えなかったはずの切り屑が、その存在を主張しはじめたことを発見しました。一瞬ですが小さな火の玉がスクリーンを横切ります。この頃、すでに火が出ていたのです。まさに宝くじに当たるような確率で加工条件を模索し、戦いに挑んだオーエスジーですが、開発努力の素晴らしさを再認識しました。もし最初に材料が分かっていたならば(←番組にならないのですが)、大沢氏は加工条件を的確に判断し、“美しい穴”を確実にあけていたでしょう。というわけで、超硬合金等の硬い材料に有効だといわれているダイヤモンド砥粒で今回も勝負をかけたオーエスジー。双方、意地の悪いことを考えず直球で勝負しています。お互いに良いところを突いていましたね。なお、「INTERMOLD2012(第23回金型加工技術展)」が4月18日(水)~21日(土)までの4日間、インテックス大阪で開催されます。今回活躍したオーエスジー、大昭和精機、オークマが出展しますよ。他にも加工現場に貢献する機械・工具業界各社の最新技術に触れることができるので、ぜひ足を運んでみてくださいね。もちろん私も取材に参上いたします。私が思わず声をあげたことは、これらの工具形状に加えて、今回、さらなる徹底的な、しつこいぐらいの熱対策が加わっていたことです。テレビをご覧の皆さまもお分かりだと思いますが、前回の対戦同様、工具は自転しながら公転し、公転しながらZマイナス方向へ切り込んでいくヘリカル加工に加え、今回はこのヘリカル加工に1公転後、Z軸方向に工具を1回上下させ、ステップしています。このステップ動作には、目詰まり防止と冷却性向上の効果があるのです。工具形状をパイプ状にしたのは加工時の除去体積を削減するためであり、前回の十字スリットを8溝に増やしたのは切削性能や冷却性能を向上させるためです。また、工具中心のオイルホール径を大きくし、冷却効果、切り屑排出性を向上させました。8溝のスリットから勢いよくクーラントが排出される仕組みとなっています。
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