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以下、今回の問題が「社長辞任」と「民放連除名」に行き着く他にない理由を述べる。ことが放送業界全体におよぶ前に亀山社長の迅速な決断が望まれる。「納豆」が発端になり、過去の放送をさかのぼって調べてみると構造的に「ねつ造」が行われていたことが明らかになった。社長は辞任。弁護士や学者などによる第三者による検証委員会や再発防止委員会が社内に出来、関西テレビは一時、民放連を除名になった。2012年10月21日に放送された猿との対戦の際には、猿がラジコンカーを怖がって逃げてしまうので、釣り糸を猿の首に巻き付けてラジコンカーで猿を引っ張り、猿が追いかけているように見せる細工をしての撮影でした。もしこれが本当なら、動物虐待の疑いも出てくる。そもそも毎回のように、真剣勝負ではなかった、ということになる。「我々日本人が作ったラジコンは絶対に逃げ切ります」とラジコン軍団が宣言。スナイパー軍団は「我々アメリカ人スナイパーはどんな物でも狙い撃つ」として、日米決戦の様相を呈した。『ほこ×たて』の問題は、こうしたヤラセなどの問題は、放送に関するお目付け機関であるBPO(放送倫理・番組向上機構)の「放送倫理検証委員会」で審議の対象になることは間違いない。それと相前後して社内調査が進められて、番組の打ち切りや関係者の処分、検証番組の放送が行われるだろう。この間に弾が当たらなければラジコンカーの勝ち。弾が当たればスナイパーの勝ち。広坂がリモコンを動かし、ライフルを構えるクリス。残り時間が1秒になったところで4発目、5発目の銃弾がラジコンカーに当たり、広坂は敗れる。ルールは100メートルの範囲内をボートはいくらでも動ける。スナイパーは何発でも撃てる。スタートからゴールまで弾が当たらずにボートが進めばラジコンボートの勝利。当たればスナイパーの勝利。そこで、ラジコンヘリやラジコンカーとスナイパーとの対決も見せられるように順番を入れ替えることが決まり、撮影が 行われたというのだ。広坂は、自身が出演した『ほこ×たて』の過去の放送分でも以下のようなヤラセがあったと告発している。撮影は一旦中断、レヤは広坂に対し「弾が当たってしまいました。すると後ろから殺せという声が聞こえてきたので、つい連射してしまいました。ごめんなさい」と話したという。※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対してヤフー株式会社は一切の責任を負いません。フジテレビへの民放の業界団体である日本民間放送連盟からの「除名処分」も避けられないだろう。そんなさなかに起きた、フジテレビでのヤラセ。もし東京キー局での過去から継続してのヤラセだということになれば、放送業界に与えるインパクトは関西テレビの比ではない。場合によっては、安倍政権が放送法の改正の議論を蒸し返す良い口実になるだろう。今回、国会にねじれはない。政権に「その気」さえあれば、放送法改正を目指すことに躊躇はないだろう。フジテレビの「ほこ×たて」で発覚したヤラセ問題。10月24日にフジテレビが発表した内容によると「収録の順番や対戦の運営方法について不適切と思われる演出が確認された」という。「放送を当面自粛する」ことも発表された。1957年生まれ。東大卒。札幌テレビで生活保護の矛盾を突くドキュメンタリー『母さんが死んだ』や准看護婦制度の問題点を問う『天使の矛盾』を制作。ロンドン、ベルリン特派員を歴任。日本テレビで「NNNドキュメント」ディレクターと「ズームイン!」解説キャスターを兼務。『ネットカフェ難民』の名づけ親として貧困問題や環境・原子力のドキュメンタリーを制作。芸術選奨・文部科学大臣賞受賞。2012年から法政大学社会学部教授。2016年から上智大学文学部新聞学科教授(報道論)。放送批評誌「GALAC」編集長。近著に「内側から見たテレビーやらせ・捏造・情報操作の構造ー」(朝日新書)、「想像力欠如社会」(弘文堂)そこで広坂が自分の会社のHPに事実を明らかにしたのが今回のヤラセ発覚の発端となった。この番組は、食べればダイエット効果がある食材として「納豆」を取り上げたが、様々なデータをでっち上げ、実験とは関係ない写真を使用したり、外国人専門家のインタビューを実際には言っている内容と違う形に翻訳して「吹き替え」をしたりするなど、数々のねつ造が見つかった。対決2日目に、クリスVSラジコンボート。ラジコンボートを操る坂がクリスに挑戦する。フジテレビ社長の辞任。民放連からの除名は必至ということになる。むしろ早めに首を差し出して放送業界全体の自主的な放送チェック体制を死守しなければならないだろう。フジテレビのトップに就任したばかりの亀山千広社長にとっては大きな試練がいきなり訪れた感覚かもしれないが。幸い、フジテレビ系列には6年前の『あるある』事件の事後処理の前例がある。あの時の関西テレビにならってフジテレビは早めに手を打つべきだろう。あまりにも曲げられて作られていたため、編集責任者に対し「反則した相手が負けになるのであればまだ納得出来ますが、もしこの内容で放送された際には、事実を発表します」と忠告し、内容を偽って作らないよう要請していたのですが、非常に残念な事に偽造編集したものが放送されてしまったのです。フジテレビは10月24日の会見で過去の「全放送分をチェック」すると発表している。さらに見逃せないのが、ねつ造問題が発覚した時の「政権の顔ぶれ」が共通することだ。放送では、第1戦は、ラジコンヘリの野々垣VS海軍最強のクリス。ところが、放送は「クリスとラジコンカーが対決。クリスが残り1秒で勝利した」となっている。対戦相手も入れ替えられ、勝負の結果も事実とは異なって放送されている。問題となったのは10月20日に放送された『ほこ×たて2時間スペシャル』。その中のコーナー「絶対命中スナイパー軍団VS.絶対逃げるラジコン軍団」で、アメリカのスナイパー軍団が、日本のラジコン軍団と対決するというコーナー。高速で動き回るラジコン車やラジコンヘリ、ラジコンボートを銃で撃つことができるか、ラジコンの操縦者3人と狙撃者3人が「対決」した。一方のラジコン軍団は、ラジコンカー世界選手権14連覇の実績を持つ広坂正美。ラジコンヘリ世界チャンピオンの野々垣貴士。ラジコンボート100メートル1秒78という日本記録保持者の坂孝生の3人。番組を見ると、登場するのが、スナイパー軍団は元空軍のジョージ・レイナス。射撃世界チャンピオンの女性スナイパー、レヤ・キンプレイ。8歳から射撃を始めた海軍最強スナイパーという40歳のベテラン、クリス・リードの3人だ。番組では、「先鋒」「中堅」「大将」の3対3の勝ち抜き戦で勝敗を競うとされ、勝った方が勝ち残って次の相手と対戦していく仕組み。もし、過去にさかのぼって「ねつ造」が明らかになった場合、フジテレビで経営トップである社長の辞任は避けられないと私は見る。バラエティ番組のねつ造やヤラセが明らかになったケースといえば、2007年1月7日放送の関西テレビ(フジテレビ系)の『発掘!あるある大事典2』が有名だ。むしろ、他の民放全体に飛び火する前に、フジテレビが率先して、自らそうした決断をすべきだと思う。第1に実際のVTRの制作に携わっていたのはテレビ局本体ではなく、制作会社だということだ。第2に「ねつ造」が過去の回にさかのぼって疑われること。第3に、どちらも高視聴率を誇る人気番組である点。第4に、広い意味では娯楽番組といえるジャンルだが、『あるある』が健康や食品に関する情報、『ほこたて』が日本企業の底力や魅力に関する情報を紹介するという、教養番組としての実質を伴う番組である点だ。2011年10月17日に放送された鷹との対戦も大変不本意なものでした。「鷹がラジコンカーを追いかけて来ないので、鷹がラジコンカーに慣れるまで練習させた上で再戦して欲しい」、「鷹が逃げるので鷹が追いかけて来るよう、ゆっくり走らせて欲しい」、「本番の時にはカメラ写りが良くなるよう、カメラ側の敷地内を使って走らせて欲しい」などとスタッフから要求されました。これでは捕まって当然です。現実はスタッフの考えとは異なり、勝負をするところまでいかなかったのです。事実はラジコンカーの圧勝でした!しかし、広坂がHPに明らかにした文章によると、撮影時に実際に対決したのは女性のレヤだった。しかもルールも放送したルールとは違っていて、制限時間も、放送で伝えられた「3分」ではなく「2分間」。銃弾も、放送で伝えられた「5発」ではなく「3発」。「最初の1 分間は撃ってもよいが、決してラジコンカーに当ててはならない」「実際の真剣勝負は残りの1分間で、1分間の中で3発のみ撃てる」というルールだったという。ところが開始わずか数秒でレヤがルールに違反して車に銃弾を撃ち込んだ。ボディーが外れて飛び散って しまった。さらに2発目がバッテリーに命中、その後も立て続けに連射され、1分経たずにラジコンカーはバラバラに破壊されてしまったという。実際の収録では、最初に行われた対決ではラジコン軍団は「先鋒」がラジコンボートだった。それが3連勝したので日米軍団の対決はそこで勝敗がついていたという。関西テレビの「発掘!あるある大事典2」ねつ造発覚が起きたのは第1次安倍政権時代だった。当時、菅義偉総務大臣が、こうしたねつ造の際に国が放送局を行政処分できるようにする放送法改正案を国会に提出している。BPOに「放送倫理検証委員会」を新たに設置してチェックを強化するや関西テレビを民放連から除名することやねじれ国会もあって法改正をけっきょくまぬかれたもの、安倍―菅ラインが「放送への介入」を強くうかがっていることを印象づけた。特定秘密保護法案への並々ならぬ熱意をみても、安倍晋三首相、菅義偉官房長官という現在の政権中枢は、虎視眈々と「放送局への介入」を狙っている。そこでスナイパー軍団は女性のレヤ・キンプレイが「中堅」として登場。しかし、レヤも弾を当てられずに、敗退。「大将」のジョージ・レイナスが登場するが、これも無傷でゴールへ。けっきょく、ラジコン軍団は2連敗の後の3連勝で日本が勝利する。真剣勝負のようにみせかけて、視聴者を長期間偽っていたとすれば、バラエティであっても、視聴者への裏切りに他ならず、その罪は重い。今回のフジテレビの『ほこ×たて』事件は、6年前の関西テレビの『発掘!あるある大事典2』の事件と驚くほど共通点がある。それは過去のあるテレビ番組の事件と今回の事件が似ていることだ。ルールは、対決時間3分間。スナイパーは5発撃てる。この間、弾が当たればスナイパーの勝ちで、当たらなければラジコンヘリの勝ちになる。会場は、暗闇の空き地。対決直前にクリスと広坂が向かい合って会話するシーンがある。ところが、出場したラジコンメーカー「ヨコモ」の広坂正美が同社のホームページ上で以下の事実を明らかにしたことから問題が発覚した。そうなると、ことは民放業界全体、さらにNHKにも影響が及んでくる。放送を見ると、広坂のラジコンカーはひげ面の大男クリスと対決している。バラエティー番組とはいえ、ガチ勝負だと思わせておいて、実はねつ造があった、となると問題は相当に深刻だ。ラジコンカーは現場では修復できず、広坂は制作スタッフに番組への出演辞退を申し出た。同時にスナイパー側と制作スタッフ側も揉め、「スナイパーVSラジコンカー」は正式な対決がないまま中止となった。
以下、今回の問題が「社長辞任」と「民放連除名」に行き着く他にない理由を述べる。ことが放送業界全体におよぶ前に亀山社長の迅速な決断が望まれる。「納豆」が発端になり、過去の放送をさかのぼって調べてみると構造的に「ねつ造」が行われていたことが明らかになった。社長は辞任。弁護士や学者などによる第三者による検証委員会や再発防止委員会が社内に出来、関西テレビは一時、民放連を除名になった。2012年10月21日に放送された猿との対戦の際には、猿がラジコンカーを怖がって逃げてしまうので、釣り糸を猿の首に巻き付けてラジコンカーで猿を引っ張り、猿が追いかけているように見せる細工をしての撮影でした。もしこれが本当なら、動物虐待の疑いも出てくる。そもそも毎回のように、真剣勝負ではなかった、ということになる。「我々日本人が作ったラジコンは絶対に逃げ切ります」とラジコン軍団が宣言。スナイパー軍団は「我々アメリカ人スナイパーはどんな物でも狙い撃つ」として、日米決戦の様相を呈した。『ほこ×たて』の問題は、こうしたヤラセなどの問題は、放送に関するお目付け機関であるBPO(放送倫理・番組向上機構)の「放送倫理検証委員会」で審議の対象になることは間違いない。それと相前後して社内調査が進められて、番組の打ち切りや関係者の処分、検証番組の放送が行われるだろう。この間に弾が当たらなければラジコンカーの勝ち。弾が当たればスナイパーの勝ち。広坂がリモコンを動かし、ライフルを構えるクリス。残り時間が1秒になったところで4発目、5発目の銃弾がラジコンカーに当たり、広坂は敗れる。ルールは100メートルの範囲内をボートはいくらでも動ける。スナイパーは何発でも撃てる。スタートからゴールまで弾が当たらずにボートが進めばラジコンボートの勝利。当たればスナイパーの勝利。そこで、ラジコンヘリやラジコンカーとスナイパーとの対決も見せられるように順番を入れ替えることが決まり、撮影が 行われたというのだ。広坂は、自身が出演した『ほこ×たて』の過去の放送分でも以下のようなヤラセがあったと告発している。撮影は一旦中断、レヤは広坂に対し「弾が当たってしまいました。すると後ろから殺せという声が聞こえてきたので、つい連射してしまいました。ごめんなさい」と話したという。※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対してヤフー株式会社は一切の責任を負いません。フジテレビへの民放の業界団体である日本民間放送連盟からの「除名処分」も避けられないだろう。そんなさなかに起きた、フジテレビでのヤラセ。もし東京キー局での過去から継続してのヤラセだということになれば、放送業界に与えるインパクトは関西テレビの比ではない。場合によっては、安倍政権が放送法の改正の議論を蒸し返す良い口実になるだろう。今回、国会にねじれはない。政権に「その気」さえあれば、放送法改正を目指すことに躊躇はないだろう。フジテレビの「ほこ×たて」で発覚したヤラセ問題。10月24日にフジテレビが発表した内容によると「収録の順番や対戦の運営方法について不適切と思われる演出が確認された」という。「放送を当面自粛する」ことも発表された。1957年生まれ。東大卒。札幌テレビで生活保護の矛盾を突くドキュメンタリー『母さんが死んだ』や准看護婦制度の問題点を問う『天使の矛盾』を制作。ロンドン、ベルリン特派員を歴任。日本テレビで「NNNドキュメント」ディレクターと「ズームイン!」解説キャスターを兼務。『ネットカフェ難民』の名づけ親として貧困問題や環境・原子力のドキュメンタリーを制作。芸術選奨・文部科学大臣賞受賞。2012年から法政大学社会学部教授。2016年から上智大学文学部新聞学科教授(報道論)。放送批評誌「GALAC」編集長。近著に「内側から見たテレビーやらせ・捏造・情報操作の構造ー」(朝日新書)、「想像力欠如社会」(弘文堂)そこで広坂が自分の会社のHPに事実を明らかにしたのが今回のヤラセ発覚の発端となった。この番組は、食べればダイエット効果がある食材として「納豆」を取り上げたが、様々なデータをでっち上げ、実験とは関係ない写真を使用したり、外国人専門家のインタビューを実際には言っている内容と違う形に翻訳して「吹き替え」をしたりするなど、数々のねつ造が見つかった。対決2日目に、クリスVSラジコンボート。ラジコンボートを操る坂がクリスに挑戦する。フジテレビ社長の辞任。民放連からの除名は必至ということになる。むしろ早めに首を差し出して放送業界全体の自主的な放送チェック体制を死守しなければならないだろう。フジテレビのトップに就任したばかりの亀山千広社長にとっては大きな試練がいきなり訪れた感覚かもしれないが。幸い、フジテレビ系列には6年前の『あるある』事件の事後処理の前例がある。あの時の関西テレビにならってフジテレビは早めに手を打つべきだろう。あまりにも曲げられて作られていたため、編集責任者に対し「反則した相手が負けになるのであればまだ納得出来ますが、もしこの内容で放送された際には、事実を発表します」と忠告し、内容を偽って作らないよう要請していたのですが、非常に残念な事に偽造編集したものが放送されてしまったのです。フジテレビは10月24日の会見で過去の「全放送分をチェック」すると発表している。さらに見逃せないのが、ねつ造問題が発覚した時の「政権の顔ぶれ」が共通することだ。放送では、第1戦は、ラジコンヘリの野々垣VS海軍最強のクリス。ところが、放送は「クリスとラジコンカーが対決。クリスが残り1秒で勝利した」となっている。対戦相手も入れ替えられ、勝負の結果も事実とは異なって放送されている。問題となったのは10月20日に放送された『ほこ×たて2時間スペシャル』。その中のコーナー「絶対命中スナイパー軍団VS.絶対逃げるラジコン軍団」で、アメリカのスナイパー軍団が、日本のラジコン軍団と対決するというコーナー。高速で動き回るラジコン車やラジコンヘリ、ラジコンボートを銃で撃つことができるか、ラジコンの操縦者3人と狙撃者3人が「対決」した。一方のラジコン軍団は、ラジコンカー世界選手権14連覇の実績を持つ広坂正美。ラジコンヘリ世界チャンピオンの野々垣貴士。ラジコンボート100メートル1秒78という日本記録保持者の坂孝生の3人。番組を見ると、登場するのが、スナイパー軍団は元空軍のジョージ・レイナス。射撃世界チャンピオンの女性スナイパー、レヤ・キンプレイ。8歳から射撃を始めた海軍最強スナイパーという40歳のベテラン、クリス・リードの3人だ。番組では、「先鋒」「中堅」「大将」の3対3の勝ち抜き戦で勝敗を競うとされ、勝った方が勝ち残って次の相手と対戦していく仕組み。もし、過去にさかのぼって「ねつ造」が明らかになった場合、フジテレビで経営トップである社長の辞任は避けられないと私は見る。バラエティ番組のねつ造やヤラセが明らかになったケースといえば、2007年1月7日放送の関西テレビ(フジテレビ系)の『発掘!あるある大事典2』が有名だ。むしろ、他の民放全体に飛び火する前に、フジテレビが率先して、自らそうした決断をすべきだと思う。第1に実際のVTRの制作に携わっていたのはテレビ局本体ではなく、制作会社だということだ。第2に「ねつ造」が過去の回にさかのぼって疑われること。第3に、どちらも高視聴率を誇る人気番組である点。第4に、広い意味では娯楽番組といえるジャンルだが、『あるある』が健康や食品に関する情報、『ほこたて』が日本企業の底力や魅力に関する情報を紹介するという、教養番組としての実質を伴う番組である点だ。2011年10月17日に放送された鷹との対戦も大変不本意なものでした。「鷹がラジコンカーを追いかけて来ないので、鷹がラジコンカーに慣れるまで練習させた上で再戦して欲しい」、「鷹が逃げるので鷹が追いかけて来るよう、ゆっくり走らせて欲しい」、「本番の時にはカメラ写りが良くなるよう、カメラ側の敷地内を使って走らせて欲しい」などとスタッフから要求されました。これでは捕まって当然です。現実はスタッフの考えとは異なり、勝負をするところまでいかなかったのです。事実はラジコンカーの圧勝でした!しかし、広坂がHPに明らかにした文章によると、撮影時に実際に対決したのは女性のレヤだった。しかもルールも放送したルールとは違っていて、制限時間も、放送で伝えられた「3分」ではなく「2分間」。銃弾も、放送で伝えられた「5発」ではなく「3発」。「最初の1 分間は撃ってもよいが、決してラジコンカーに当ててはならない」「実際の真剣勝負は残りの1分間で、1分間の中で3発のみ撃てる」というルールだったという。ところが開始わずか数秒でレヤがルールに違反して車に銃弾を撃ち込んだ。ボディーが外れて飛び散って しまった。さらに2発目がバッテリーに命中、その後も立て続けに連射され、1分経たずにラジコンカーはバラバラに破壊されてしまったという。実際の収録では、最初に行われた対決ではラジコン軍団は「先鋒」がラジコンボートだった。それが3連勝したので日米軍団の対決はそこで勝敗がついていたという。関西テレビの「発掘!あるある大事典2」ねつ造発覚が起きたのは第1次安倍政権時代だった。当時、菅義偉総務大臣が、こうしたねつ造の際に国が放送局を行政処分できるようにする放送法改正案を国会に提出している。BPOに「放送倫理検証委員会」を新たに設置してチェックを強化するや関西テレビを民放連から除名することやねじれ国会もあって法改正をけっきょくまぬかれたもの、安倍―菅ラインが「放送への介入」を強くうかがっていることを印象づけた。特定秘密保護法案への並々ならぬ熱意をみても、安倍晋三首相、菅義偉官房長官という現在の政権中枢は、虎視眈々と「放送局への介入」を狙っている。そこでスナイパー軍団は女性のレヤ・キンプレイが「中堅」として登場。しかし、レヤも弾を当てられずに、敗退。「大将」のジョージ・レイナスが登場するが、これも無傷でゴールへ。けっきょく、ラジコン軍団は2連敗の後の3連勝で日本が勝利する。真剣勝負のようにみせかけて、視聴者を長期間偽っていたとすれば、バラエティであっても、視聴者への裏切りに他ならず、その罪は重い。今回のフジテレビの『ほこ×たて』事件は、6年前の関西テレビの『発掘!あるある大事典2』の事件と驚くほど共通点がある。それは過去のあるテレビ番組の事件と今回の事件が似ていることだ。ルールは、対決時間3分間。スナイパーは5発撃てる。この間、弾が当たればスナイパーの勝ちで、当たらなければラジコンヘリの勝ちになる。会場は、暗闇の空き地。対決直前にクリスと広坂が向かい合って会話するシーンがある。ところが、出場したラジコンメーカー「ヨコモ」の広坂正美が同社のホームページ上で以下の事実を明らかにしたことから問題が発覚した。そうなると、ことは民放業界全体、さらにNHKにも影響が及んでくる。放送を見ると、広坂のラジコンカーはひげ面の大男クリスと対決している。バラエティー番組とはいえ、ガチ勝負だと思わせておいて、実はねつ造があった、となると問題は相当に深刻だ。ラジコンカーは現場では修復できず、広坂は制作スタッフに番組への出演辞退を申し出た。同時にスナイパー側と制作スタッフ側も揉め、「スナイパーVSラジコンカー」は正式な対決がないまま中止となった。