暴露因子(exposure)ってなに? そもそも暴露因子とは聞き慣れないかもしれません。研究では、暴露因子=見極めたい因果関係の原因、と考えて問題ありません。いわゆる「暴露」という意味合いとは少 … せん妄の原因となる準備因子,誘発因子,直接因子とは何ですか? 準備因子には患者さんの脆弱性など,誘発因子には環境的要素など,直接因子には疾患・生理学的異常・薬剤などがあります.これらの因子が複数重なり合い,せん妄が発症します. ビタミンD摂取と健康の関連性、摂取における注意点を、科学的根拠を基に解説します。ビタミンDは、カルシウムと同じくらい骨の健康に大事なだけでなく、他にも様々な健康効果を持ちます。中間因子解析は、疫学研究ではそれなりにみるものですが、臨床研究はあまりみません。 これは、「ある因子が、暴露因子→アウトカムという因果関係をどれくらい仲介しているか」という解析手法です。 突き詰めると複雑ですが、Counterfactualの概念がわかっていれば、大まかな構造は理解できます。 中間因 ...ビタミンDサプリの服用:どのくらいの用量のビタミンDサプリをどのように服用するか。上述の研究では、1日2000IUのビタミンDサプリの服用、と定義しています。カテーテル検査後のトロポニン上昇: Upper reference limit値を越え、かつ20%以上の上昇と定めています。この記事では、ハーバードで定義している「前向き研究」「後ろ向き研究」を紹介します。この記事を読めば、例えば誰かに「それは後ろ向きだ!」と突っ込まれても、「研究デザインは前向きです」と自信を持って答えられるようになります。これが大事なのは根本的で当たり前なのですが、はっきり意識している方は少ない(私もそうでした)かもしれないので、説明します。コロナウイルス感染が広まっています。普通のマスクは予防効果がない、とよく言われていますが、本当にそうなのでしょうか。予防効果がないなら、なぜ医療従事者はマスク着用が推奨されているのでしょうか? この記事では、サージカルマスク(普通のマスク)にウイルス感染症の予防効果があるか、科学的に検証しました。 ...「何の要素で調整するか。」臨床研究でよくある話題です。 調整因子の決め方は、おそらく「単変量解析で有意なものを使う」が一番メジャーな方法なのではないでしょうか。稀に、Backward selectionなどを使った論文も見ます。一方、疫学研究は、ほとんどがselection methodを使っていま ...これから、この暴露因子を定める際に重要な3つのポイントを説明していきます。性別:ふつうbiologicalな性別(sex)です。社会学の研究では、暴露因子がgenderになることがあります。この記事では、お酒に関する様々な噂を検証し、現時点で科学的に推奨される「健康的なお酒の飲み方」を紹介します。この記事を読むことで、お酒の健康効果に関する正しい知識が身につき、普段の飲酒習慣を見直すきっかけになると思います。※コホート研究では、実際に「介入」はされて無いのですが、コホート研究で因果推論を行うことを念頭に置くと、あたかもランダム化試験が行われたかのようにかんがえます。BMI>30という暴露因子で言及された因果関係が全く意味ない、とは言いません。その研究があると、「5年間でBMI>30がBMI≤30と体重減少したこと」という暴露因子を検証する理由になるからです。そしてコホート研究で「5年間でBMI>30がBMI≤30と体重減少したこと」が心筋梗塞を減らすと報告されると、そのランダム化試験を行うことが検討されます。このようにエビデンスが蓄積されていくわけです。Effect modificationとInteractionは、独学で臨床研究や疫学研究を勉強されている方で、意味がわかりにくい所です。よく、一流医学誌に載るランダム化試験の、最後のFigureに書いてあるやつです。 この記事では、Effect modificationとInteractionの概 ...E-valueって聞いたことありますか。 おそらく最も簡単かつ頻用されている、感度分析の方法です。 NEJMやLancetに載る一流の研究でも用いられています。 このE-valueの方法と解釈について、わかりやすく解説していきます。 *引用文献も載せたので、論文に簡単に応用できるように ...性別に関しては、性による不公平性(disparity)を証明したい場合、意味のある暴露因子と言えます。様々な他の条件が同じだとした時に、性別によってアウトカム(例えば年収)が異なれば、「性別を原因として年収が異なる」と意味のあることが言えます。傾向スコア、色んな所で多用されています。わりと簡単にできるし、特に傾向スコアマッチングは使い勝手が良さそうです。 でも、なんで傾向スコアを使う(必要がある)か、考えたことはあるでしょうか。 普通の多変量解析ではだめなのでしょうか。 この記事では、そもそも「傾向スコアを使う前に知っておくべき事」を説明 ...この記事では、何故こういう情報を信頼していけないか、4つの理由を解説します。この記事を読んで、より多くの人が正しい医療知識を身に着け、ヘルスリテラシーを向上させ、適当な健康情報を見抜けるようになるよう、心から願っています。循環器内科医師、ハーバード疫学修士。現在はBrigham and Women's病院の予防医療科勤務。科学的根拠に基づく、信頼できる医療・健康情報を発信しています。 「因子分析」とは、統計学上のデータ解析手法のひとつです。「因子」は何かの結果を引き起こす原因を意味します。つまり因子分析とは、たくさんの結果(変数)の背後に潜んでいる要因を明らかにすることだと言えます。
この場合は「かなめ」という意味はなく、ほぼ因子という意味になります。 そのため、「要因」の捉え方がとても難しい。 例えば、「貯金が無くなった要因を洗い出して」と言われた場合、 支出(原因)全てを洗い出して報告する必要があります。 もともと因子分析は教育心理学の分野で、生徒の能力を測定するために開発されたと言われています。生徒の能力を測るために多くの科目テストを行いますが、各教科の成績を並べて見るだけでは、各生徒のテスト成績に関して、なぜその成績だったのか、科目によって点数に差があるのはなぜなのか、といった要因は説明できません。因子分析は複雑な計算を連続で何回も行うため、Excel単体では厳しいです。Excelに付加するアドインソフトや、「SPSS」「SAS」「R」といった統計ソフトで行います。その手順ですが、因子分析は進め方が数々あるのですが、一般的には以下の手順で進めます。統計ソフトで因子負荷量(下の表では1.16250といった数値)を抽出すると、下記のような項目が算出されます。どういう意味のある項目なのか、簡単に用語を説明しておきます。各アンケートの回答者や回答者のクラスタ(階層、グループ)の特徴を分析したい場合、因子得点を算出します。因子得点によって、共通因子から見た各回答者の能力や資質や好みなどが推測できます。多変量解析の中で、因子分析と同じくデータを要約するタイプに「主成分分析」があります。多くの統計ソフトでは、因子分析の計算時、主成分分析がオプションとして組み込まれているほど関連の深い分析方法です。多変量解析の目的は大きく分けて、購入率、売上や当選率など何らかの結果を「予測」することと、学校の試験結果を文系と理系に集約するなど「要約」することの二つに分けられます。さらに扱うデータが数字による量的変数か、性別などの数字ではない質的変数かによって解析手法が異なります。インテージへのお問い合わせ、各種資料のダウンロード、メールマガジンの登録、などをご案内しています。回転によって解釈しやすくなったところで、共通因子名を決めます。上の学力の例で出した読解力、発想力、説明力などです。これは決まった答えがあるわけではありませんので、分析者の主観になります。さきほどの例を因子分析で分析する場合には、既存店の売上高を集め、そこから売上高の大小を説明できる共通因子を見いだすという順番なので、考え方が大きく違います。分析目的によって使い分けることで、より深くより広く分析できます。そこで、生徒たちの各教科の成績を全体として分析し、成績の背後に隠れている成績を左右する個人の能力、たとえば読解力、発想力、説明力といった少数の「共通因子」を見いだすことが重要になります。各生徒の成績は、それぞれが持つ共通因子の能力の大小やその組み合わせと、各教科の固有の要因である「独自因子(特殊因子)」によって説明できると考えられるからです。「因子分析」とは、統計学上のデータ解析手法のひとつです。「因子」は何かの結果を引き起こす原因を意味します。つまり因子分析とは、たくさんの結果(変数)の背後に潜んでいる要因を明らかにすることだと言えます。マーケティングの現場では、アンケート調査の結果を分析し、回答者の「潜在意識」や「隠れた想い」のようなものを見いだす目的で使われる分析手法です。次に共通因子の影響の強さを示す「因子負荷量」を抽出します。抽出方法は多くの種類があり、統計ソフトでは7種類程度用意されていることが多いようです。どの抽出方法も統計的に間違いではなく、考え方と計算方法の違いです。最も一般的なのは「最尤法(さいゆうほう)」で、他に「主因子法」、「主成分法」などがあります。因子分析は、マーケティングにおいて頻繁に使われる「多変量解析」のための分析手法のひとつです。多変量解析とは、複数の変数を持つデータの関連性を明らかにする統計手法のことで、因子分析以外にも、多くの分析手法があります。解析の目的や、扱う対象となるデータの種類によって、表のように分類できます。各観測変数の因子負荷を散布図グラフにすると、そのままでは共通因子が何を指しているのかわかりにくい場合が多いので、解釈しやすいよう、グラフの軸を、各因子の数値が軸に沿って位置するように回転させます。具体的には統計ソフトで数値を変換するのですが、回転の計算方法にも多くの種類があります。以前はバリマックス法が一般的に使われていたのですが、現在ではプロマックス法がよく使われるようです。マーケティング領域を中心とした「しる(市場/生活者把握)」「つくる(戦略/戦術立案)」「とどける(施策実行)」「はかる(効果測定・ネクストステップへ向けた改善検討)」をデータ解析でご支援いたします。寄与率(%)=因子寄与(負荷量の二乗和)÷観測変数の総数×100アンケートの調査項目は下の9つを設定し、質問項目に「非常にそう思う」から「まったくそう思わない」までの5段階の尺度で選んでもらいました。売場改革は、それぞれ店舗の顧客層を考え、街中のビジネスパーソンが多い店舗では商品解説のPOPやモニタでの動画解説を増やし、メーカーの研究員出身など商品に詳しい社員を配置することになりました。スーパー内など専業主婦が多い店舗ではサンプル品を多く置き、実際に試せるスペースを設けることになりました。大学に近く学生が多い店舗では現在より低価格商品の品揃えを増やし、他の店の型落ち在庫品なども集中的に回すことが決まりました。これが、因子分析の考え方です。因子分析は当初、心理学の特に知能研究のみに応用できる分析方法だと考えられていましたが、今日では経済学や医学など多様な学問にも使われ、ビジネスの現場でも特にマーケティングリサーチの分析で頻繁に活用されています。最後に、因子分析をマーケティングに活用した事例をご紹介します。アンケート結果を統計ソフトで分析した結果、女性が化粧品を購入する背景として、3つの共通因子を決めました。そして、アンケート質問との関連を見て、次の3つだと推測しました。次に、アンケート回答者ごとの因子得点を算出し、回答者を「学生」「ビジネスパーソン」「専業主婦」のグループに分けて、各グループの因子得点の平均値をグラフにしてみました。アンケート結果など、分析したいデータから「固有値」を計算します。統計ソフトで変数の数だけ因子1から2、3……と各因子の固有値が算出されますので、それを見て、急激に数値が小さくなる手前までの因子を、分析する価値のある共通因子として決定します。共通因子の数を決定する方法は他にもいくつかあります。アンケートの因子分析の結果を活用し、A社の売場は大きく変わり、化粧品コーナーの売り上げは伸びたことでしょう。