ウシオ電機 「222nm紫外線殺菌・ウイルス不活化ユニット」 ... ウシオ電機は「インフルエンザウイルスの感染力をなくした実績がある技術なので、新型コロナ対策にも使えるのではないか」と期待している … ウシオ電機はもともと、Care222を21年初頭に発売する予定だった。しかし、世界的な新型コロナウイルス感染拡大を受けて計画前倒しを決断。課題だった量産技術を急ピッチで確立し、20年9月の量産出荷開始にめどを付けた。 ウシオ電機の新しい紫外線殺菌ライト「Care222」の製品化に向けた最新情報を紹介しました。ウイルスと闘う人々の強い要請を受け、予定を前倒しして開発を進めているようです。これは殺菌用の紫外線ライトでありながら、人間には無害でウイルスを不活化する能力があるということで、大きな驚きとともに報じられました。そして新型コロナウイルスの感染拡大防止で奮闘する人々の大きな期待とともにその製品化・販売開始が待ち望まれています。波長222 nmの紫外線を照射することでウイルスを不活化し、人体には悪影響を与えないという技術は、米国のColumbia University Center for Radiological ResearchのDavid Brenner所長らによって進められてきた研究の成果です。それをウシオ電機が、独占ライセンス契約および研究委託契約を締結締結しています。ちなみにこの「モジュールタイプ」と「ユニットタイプ」がどのようなものなのか、同社のホームページに写真が掲載されていますが、大まかに説明すると「Care222」のランプとそれを点灯させるための電気回路などの最低限の部品のみのものが「モジュールタイプ」で、「Care222」のランプと電気回路などをケースに入れ、取り扱いしやすくしたものが「ユニットタイプ」です。上記のように記載されており、現時点では「Care222」を組み込んだ製品はまだ販売されていません。またこのような社会情勢ですので、個人向けよりも公共の場所などでの使用を優先する方針です。従来の殺菌用紫外線の中心波長は254 nm付近ですが、波長222 nmの紫外線がなぜ安全なのかという原理は、それぞれの波長におけるタンパク質の吸収係数の差にあります。254 nmに比べて222 nmは10倍以上の吸収係数があり、厚さ20ミクロン程度でほとんどの波長222 nmの紫外線エネルギーがタンパク質に吸収され、それ以上内部に届かないためです。日経産業新聞による2020/5/23の情報(*日本経済新聞社のサイトに掲載)によると、「今夏までに国内外で数百台を供給する考え」で「価格は20万~30万円で、一部を無償提供する」とのこと。量産品については、ウシオ電機の公式サイトに記載されている情報と同じです。「現在はまだ開発中のため販売はしておりません。また、駅や病院、学校や老人ホームなど公共性の高いシーンでの使用を想定しており、個人のお客様への販売については現段階では未定です。」「モジュールタイプ」についても引き合いが強く、すでに「数十万個分の引き合いがある」とのことです。価格は1万~2万円となるようです。「照明器具や衛生機器などに組み込む「モジュールタイプ」は2020年秋ごろから量産を開始し、メーカー向けに供給を開始する予定です。また「ユニットタイプ」については2021年春の商品化を目指して開発を進めています。」ウシオ電機が新しい紫外線殺菌ライト「Care222」の開発を進めています。同社のホームページでは「222nm紫外線殺菌・ウイルス不活化ユニット「Care222」」と表記されています。つまり、新型コロナウイルスの感染拡大防止が世界的な課題となっており、ウシオ電機の「Care222」への引き合いが強いことから、正式な量産品を供給する前に、研究開発的な位置付けで数百台程度供給するということではないかと思います。これらは前述の「ユニットタイプ」のようです。ウシオ電機は、神戸大学やシンガポール国立大学などとも共同で人体への影響やウイルスを不活化する効果を研究しています。これらにおいても、良好な結果が得られているようです。上記のように記載されていることから、「Care222」を搭載した製品の販売は早くても2020年の冬以降でしょうか?さらにマウスを使った照射実験により、波長222 nmの紫外線が人体に無害であることを確認する実験が入念に進められています。ウシオ電機からの公式の発表は前述したとおりです。この他に新聞記者などの取材による情報がいくつか発表されています。公式情報では無いのですが、ある程度信頼できる情報と考えられます。「222nm紫外線殺菌・ウイルス不活化ユニット「Care222」」の販売に関する情報は、公式なものは同社のホームページに掲載されています。すでに実験的に波長222 nmの紫外線が人体に無害であり、インフルエンザウイルスなどを不活化する効果があることは確認されています。新型コロナウイルスは新しいウイルスであるため、紫外線の照射実験が続けられています。そのため皮膚であれば表面の20ミクロン程度、眼球であれば角膜の最表面で光エネルギーが吸収され、皮膚がんや白内障を引き起こす原因とならないと考えられています。現在、そのことを実験的に証明するため、入念な実験が続けられています。「モジュールタイプ」はこれを組み込んだ製品を開発する人向け、「ユニットタイプ」はこれを使った紫外線照射実験をする人などに向けたもののようです。
ウシオ電機が新しい紫外線殺菌ライト「Care222」の開発を進めています。同社のホームページでは「222nm紫外線殺菌・ウイルス不活化ユニット「Care222」」と表記されています。これは殺菌用の紫外線ライトでありながら、人間には無害でウイ 人体への影響を確認 (※)編集部補記:222nm紫外線殺菌についてコロンビア大学は2015年から日本のウシオ電機と 独占ライセンス契約及び研究委託契約をコロンビア大学と締結している。222nm紫外線の効果などについてはこちら. 今回ウシオ電機が使う波長222ナノメートルの紫外線は、消毒・殺菌能力はそのままに、人体に直接照射しても紅斑が発生しないことが臨床試験で確認されている。ただ、開発した試作機は人体には使用せず、医療機関や研究所などで、ウイルスや細菌の付着が疑われる建材や器具、衣服などに照射し、効果の有無についてのデータを集め、消毒などを目的とした環境衛生機器として2021年に製品化を目指している。紫外線によるウイルスや細菌を消毒するには、これまで波長254ナノメートルの紫外線が使われていたが、人体に照射した場合、日焼け反応(紅斑=こうはん)などの皮膚障害が発生するリスクがあったという。ニュース解説特集や映像レポート、エンタメ情報、各種イベント案内や開催報告などがご覧いただけます。現在、日本では新型コロナウイルスの感染が拡大している。ウシオ電機は「インフルエンザウイルスの感染力をなくした実績がある技術なので、新型コロナ対策にも使えるのではないか」と期待している。株式会社共同通信社は東日本大震災に見舞われた日本の状況を海外に伝えるため、フェイスブックページを開設しています。産業用ランプなど光源関連の事業を手掛けるウシオ電機(東京都千代田区)は、ウイルスの感染力を失わせる「不活化」や、細菌の死滅に効果があるとされる222nm(ナノメートル=1nmは10億分の1メートル)の波長を持つ紫外線を発生させる試作機を作った。3月から国内の医療機関などに提供し、効果の研究を進め、製品化を目指す。 ウシオ電機はウイルスの感染力を抑えたり細菌を殺したりする紫外線照射装置を開発した。医療機関の診察室やオフィスなどに設置して使うことを想定、新型コロナウイルスへの効果を確かめる実証実験を米国で始めた。日本や米国の医療機関など向けに提供を始めており、秋には量産品の供給も計画する。 ウシオ電機はもともと、Care222を21年初頭に発売する予定だった。しかし、世界的な新型コロナウイルス感染拡大を受けて計画前倒しを決断。課題だった量産技術を急ピッチで確立し、20年9月の量産出荷開始にめどを付けた。アキュイティが開発するウイルス・細菌の不活化機能付き照明器具も、早ければ同年秋には製品化されそうだ。 デジタルが隅々まで浸透した「アフターデジタル」社会。多くの企業が活路を見いだそうとしている「DX戦略」、その成功のキーワードは「UX」(User Experience)です。ビジネスの本質に関わってくるUXの重要性について解説します。産業用ロボット本体メーカーの角度から、中国ロボット市場の最新発展状況を徹底的に調査。最新かつ生の...3Dプリンター活用技術検定試験の受験者のための指導、試験範囲の提示を主目的として作成された唯一の...欧米の生分解性プラスチックに関する実務的な調査・研究を長年行ってきた講師が、自ら現地へ赴いて収集...この記事は有料会員限定です。次ページでログインまたはお申し込みください。トヨタグループが必須とする「17個の品質管理手法」について体系的に1冊にまとめました。本書を読め...5Gに対応するために基地局はどこがどう変わったのかについて、基地局の分解結果を実際に目で見ていた...222nm紫外線でウイルス・細菌を不活化できるのは、ウイルス・細菌の遺伝情報を担うDNA(デオキシリボ核酸)や遺伝情報に基づいてタンパク質を合成するリボ核酸(RNA)に損傷を与え、複製による増殖能力を失わせるからである。DNAやRNAは、大ざっぱにいえば、塩基・糖・リン酸から成る化合物(ヌクレオチド)が鎖状に結合したものである。この鎖上において、チミン塩基(T)同士やシトシン塩基(C)同士、またはTとCが隣り合う部分では、紫外線によってこれらの塩基が結合し、シクロブタンピリミジン2量体を形成する。そうなると、DNAを複製できなくなる。これが、不活化の原理である(詳細は後述)。254nm紫外線による不活化も、同じ原理を利用している。2020年のIT Japanはオンラインセミナー形式で8/26~28に開催します。参加は無料。「IT Japan 2020」のサイトで事前登録してください。両社の契約は、北米地域の一般照明器具分野を対象とした独占的供給契約である。ウシオ電機は他の地域や製品分野でも協業相手を募っており、既に国内外から多くの問い合わせが寄せられているという。グローバル企業の設計部長・課長に求められるスキルを学ぶ全4回の講座です。設計マネジメントの実務と...新型コロナウイルスとの共存が迫られるウィズコロナ時代において、“光明”となり得る技術の実用化が近づいている。その技術とは、波長が222nmの紫外線によるウイルスや細菌の不活化(感染力や毒性の消失)である。222nm紫外線は、「数分の照射でウイルス・細菌をほぼ不活化」「人体に照射しても影響がほとんどない」という夢のような性質を兼ね備えているのだ。光源の開発では、日本のメーカーが圧倒的な優位にいる。ブレナー氏らの研究成果を基に222nm紫外線の光源を一手に開発しているのは、日本のウシオ電機だ。コロンビア大の発表から約1カ月後の5月20日、同社はウイルス・細菌の不活化用途向けの222nm紫外線の光源モジュール「Care222」について、照明器具などを手掛ける米アキュイティ・ブランズ(Acuity Brands)と供給契約を締結した。アキュイティは今後、自社の照明器具とウシオ電機の光源モジュールを組み合わせて、ウイルス・細菌の不活化機能を持つ照明器具を開発し、公共・商業施設などへの提供を目指す。「國井設計塾」の第1回。設計マネージャーが押さえておくべき設計マネジメントの実務と要点を1日で解...自然エネルギーは、作れば作るほど安くなる“工業製品”だ!再エネと蓄電システムの大量導入による大き...本講座は、リーダーとして主に開発チームを率いるエンジニア向けに、メンバーや部下、または協力会社や...2020年4月21日、米コロンビア大学(Columbia University)の発表が全世界に衝撃を与えた。同大学教授で放射線研究所所長のデービッド・ブレナー(David Brenner)氏らのチームが、222nm紫外線による新型コロナウイルスの不活化効果を実験で調べたところ、「勇気付けられる結果が得られた」(同氏)。この222nm紫外線を人の活動空間に照射することで、新型コロナウイルスの感染拡大を抑制できる可能性があるという。同氏らのチームはかねて、222nm紫外線による様々なウイルス・細菌の不活化に取り組んでいた。自動車から電機、産業機械まで製造業が「世界No.1製品」をつくるために必要な開発設計プロセスの全...Copyright © Nikkei Business Publications, Inc. All Rights Reserved.ウシオ電機はもともと、Care222を21年初頭に発売する予定だった。しかし、世界的な新型コロナウイルス感染拡大を受けて計画前倒しを決断。課題だった量産技術を急ピッチで確立し、20年9月の量産出荷開始にめどを付けた。アキュイティが開発するウイルス・細菌の不活化機能付き照明器具も、早ければ同年秋には製品化されそうだ。従来、紫外線によるウイルス・細菌の不活化には、254nm紫外線が主に使われていた。254nm紫外線はウイルス・細菌の不活化効果こそ高いものの、人体に照射すると皮膚がんや白内障を発症させる恐れがあり、人がいない空間でしか使えなかった。人体に無害な222nm紫外線であれば、病院や学校、オフィスなどありとあらゆる公共・商業施設で常時照射できる。ウィズコロナ時代における経済・社会活動の範囲を大幅に広げられる可能性があるのだ。しかも、222nm紫外線の不活化効果は、254nm紫外線と同等水準が見込めるという。