催告による解除(改正民541条)とは、売主が約束を果たさないときは、買主が「いつまでにやってくれ」という意味の通知を出し、そのうえでその期間内に履行がないときには解除することができるという原則的なルールです。「催告解除」といいます。逆にいえば売主は「物の種類・品質・数量に関して契約の内容に適合した物を引き渡すべき義務」と、「契約の内容に適合した権利を供与すべき義務」を負っているともいえます。それらに違反すれば「契約不適合」になるのです。例文は、引渡された商品に欠陥が見つかったら、代わりの品や修補を請求できることで救済をはかるという内容ですね。また、その請求は(上記の例文では)「引き渡しから1年以内に」しなければならないこともわかります。当該資料には、以下の項目がPDF資料の形でまとまっています。これをみておけば全体的な改正のイメージがざっとつかめるという優れものです。もちろん他にも、定型約款の新設とか、保証人の意思確認制度の導入とか、法定利率の変動制導入も気になるところですが、関連書籍を読み漁った結果、まずは潔くこの2点に絞るのが効率的だと思っています。どういう改正か、どのように契約書に影響するのかをみていきます。スポーツのたとえで言えば、もし変なルールをつくったら試合にならなくなるかもしれませんから、矛盾が無いようにつくらなければなりません。それに、独自ルールなわけですから相手の同意も必要です。takecyankunさんは、はてなブログを使っています。あなたもはてなブログをはじめてみませんか?これはつまり、契約不適合があった場合に買主が売主に追及して救済してもらえる権利なわけです。つまり「追完できないのであれば、そのかわりに安くして」と言えるわけです。あくまで「程度に応じて」ですから、むやみやたらに値引き要求できるという意味ではありません。契約の目的が明らかであれば、その契約にとってなにが「軽微」な不履行に該当するのか判断するのに役立つでしょうし、契約目的に沿った誠実な履行がなされたかどうかを評価する根拠にもなります。瑕疵担保条項に反映させるということですが、具体的にどうするのがよいでしょうか。解除事由を列記する方法は、一般的な契約書の解除条項で用いられてきました。例えば以下のような例があります。反映させる箇所は当然ながら、従来の「瑕疵担保条項」に修正を加えるかたちとなります。瑕疵担保条項は多くが、売主の担保責任を規定するためのものです。それには相手の「責任を追及したい」という気持ちもあれば、過去の契約など忘れて、すぐに次の取引先を見つけて「一刻も早く正常な取引を再開したい」という面もあるでしょう。改正のあらましとその影響、瑕疵担保条項、解除条項への反映を説明します。なので、あまり細かく定めないか、面倒だからということで、ときにはルールブック(契約書)をつくらずに(口約束などで)すませてしまうことも起こります。その場合は「法律通り」のルールでビジネスが行われることになります。仮に売主が「追完しない」と明確にしている場合などは、追完を催告する合理的な理由がありませんから、催告をせずに減額請求できることになります。あるいはまた、誕生日のケーキのような、もともとそれがある一定の時期や期間に行われないと意味をなさない類のビジネスなのであれば、これも「追完を催告」しても意味がないので催告は不要になります。「契約解除権」(改正民564条541条)もあります。契約不適合を理由として、文字通り契約を解除する権利です。売主が引き渡した商品に「種類、品質又は数量」の点で契約不適合があれば、買主は契約を解除できることになります。大げさにいえばこれまでの契約書は使えなくなり、あたらしい内容の契約書で契約をしなければならない、というような部分もでてきます。契約書に与える影響が大きい改正でもあるのです。先ほどの例文でいうとどうなるか、ビフォア・アフターを考えてみますと、 「改定」と「改訂」の使い分けを間違いやすいのは法律用語として用いる場合で、法律の改正などによって法令文を改めることは「改定」と表記する。 改正には「正す」という字が含まれており、法令文は「文」であるため「改訂」を使いそうになる。 タイトルのとおりです・・・年間で単価契約をしていますが、ガソリンの高騰で単価をupすることで、協議中です。仮に、単価見直しとなれば、「改定契約書」それとも「改訂契約書」どちらが正しいのでしょうか?ある法律を調べたらまちまち
行政書士の竹永大です。 民法改正で契約書はどう変わるのでしょうか。 最も重要なポイントをまとめます。 改正のあらましとその影響、瑕疵担保条項、解除条項への反映を説明します。 民法改正で契約書はどう変わるのでしょうか。 民法改正? ⇒ 約200項目も変わった 新しい民法はいつから? 契約書については、文言などの言葉のみを変更する場合は「改訂」を、内容の決まり事を改める場合は「改定」を用いますので、少々混乱しそうですが、何を改めたのかを考えれば、どちらの漢字が相応しいか分かってきます。